Ragazzi blog

サイクルショップ Bicycle Ragazzi のブログ

今年のブルベ2本目は600km ライド編

BRM104国東600㎞ 遥かなる瀬戸内海 西から東へ〜ライド編〜


今年の正月は31日深夜から1日にかけてBRM101 大阪200㎞
2日 親族集まり
3日 BRM104国東600㎞のための移動日
4日 BRM104国東600㎞
5日夜 国東600㎞ゴール
6日 休養日
― 休み終了 ―
7日 通常営業
正月休みの走行距離はトータル約900㎞になりました。(笑)



〜おことわり〜
今回の記事はブルベ600㎞に関して書いていますが、当店の主だった顧客層はエントリーユーザーが多く、決してロングライドジャンキーが集うガチなショップではありません。
最初はだれも初心者ですが自転車趣味の世界に入ってロングライドの楽しみを感じ、ステップアップしていった先にこんな世界があるんだなぐらいに見ていただけると幸いです。
ブルベを走りたい人には入りやすいよう一緒に入り口には立ちますが無理に勧めは致しません、これはあくまでグラベルツーリングや温泉ロングライドなどとならんで店主の趣味であります。
(ひそかに今年はグルメライドを頑張りたいと思ってる店主です)



3日の午後、使い慣れない輪行バッグを抱えて京都駅の新幹線ホームにいました、今日の目的地は山口県の徳山、そこで1泊して翌朝1番のフェリーで国東・竹田津に渡りそこからBRM104 国東600㎞がスタートになります。


ホテルに荷物を置いて明日乗るフェリー乗り場の確認に向かうと何やら魚雷のようなものが、近づいてみると人間魚雷回天のレプリカでした、海を渡った大津島に回天の訓練に使用された場所がありこれは映画『出口のない海』で使用されたレプリカだとか、あの映画は心情を伝えるのをセリフに頼り過ぎてて少し気持ちが入りにくい映画だったけど、そうかあの訓練海域、山口だったのか。

(回天レプリカ、予想してないところにイキナリ兵器の展示ってびっくりした)
夕食を早々に済ませ、コンビニでビール1本買って早々に休みます、20:00過ぎ。


翌朝は5時過ぎに起きてホテル向かいのコンビニで朝食&補給食の調達と前日まで着ていたものなど、この先要らないものを宅急便で自宅へ送って一旦ホテルに戻り朝食、そして輪行状態の自転車を担いで徳山港へ、すでに多数のランドヌールが集まっています。

驚くことにここに集まったランドヌールの大半は2日に神戸ポートタワーを出発して600㎞の道のりを走ってきた人たち、そう、国東600㎞は前々日の神戸600㎞とあわせて往路復路になっているのです。いやはや世の中ホントに恐ろしい(笑)
そういう設定のなかで東から西へ向かう往路より、西から東へ向かう復路のほうが季節風を考えたら完走率が高いというセコイ考えクレバーな考えで復路のみエントリーしたわけです。


フェリー以外にほぼ交通手段のないスタート地点、船がついた時点で参加者勢ぞろいですが受付・ブリーフィングには余裕のある時間だったので入念に自転車を組み立てます。



時間が来ていよいよスタート、600㎞は初挑戦なのですが日差しが温かく風も追い風の為なんだか楽しいサイクリングが始まるようで気負うところが何もない、まぁロングライドは気負ってええことあんまりないですから(笑)

(スタート後、こちらは周防灘ではなく伊予灘になるみたい)
平坦基調とはいえこのディスタンス、抑えて走るのが完走の秘訣だけどフォリーの時間も考えたら九州区間の平均速度は20kphちょいぐらいで少しだけ頑張るペースになるのかなと思っていましたが追い風の影響もあり全く体力を消耗しない強度で26kphぐらいになってる、通過Cの別府タワー、PC1を無事通過してアベレージ落さず進んだら予定より1時間早いフェリーに間に合った、これは参加者の多くに当てはまった嬉しい誤算、少し無理をしたらもう1本早いのに乗れそうだったけど全体の1/6で体に負担は掛けたくない、この船が妥当。

(ここでは輪行の手腕が問われる予定だったが思いもよらぬ時間の余裕でした)
乗船したら座席ではなく雑魚寝ができるスペースで足を延ばして雑魚寝、寝たのはたぶん30分ほどだったけどいい休養になった。



愛媛県佐多岬の三崎港着は17時過ぎ、予定通りなら真っ暗になってから到着ですが、まだ少し陽があるうちに自転車を組み立てられたのはラッキーでした、ここから先次の通過チェックはフォトコントロール佐多岬駐車場の看板、暗い岬の道をしばらく行かなければなりません。
港を出て少し走ると4〜5人の集団と合流しました、『この人たち、パスして先に行っちゃうと途中きっと追いつかれるな』そんな気がしたので後ろにつかせてもらいました。
「往路だけの参加ですか?どちらから?」グループの後ろについて走っていると男性に声を掛けられました、この人がこのブルベを担当されているオダックス近畿神戸班の片山さんでした、いろんな話をさせてもらって佐多岬の通過Cまでと折り返しをご一緒していただいたのですが、一番暗くて土地勘も疎い場所をずいぶんいいペースで不安なくパスさせていただきました、本当にお世話になりました。

佐多岬駐車場の看板フォトコントロールに使った写真)
しかしこの人たち、前々日に神戸を出て600㎞を走破し折り返し100㎞以上こなしてなお速い、これ以上同行するのはキケンだなとコンビニ休憩に入られたので自分は離脱して少しづつ駒を進めることにしました。(案の定、1時間ほどしたら休憩を終えた彼らに追い越されました)
休憩の上手さというのもこれ、経験がモノ言うんだろうなと思いましたね、三船さんのプランとか聞いてると、休んだ後、時間の貯金が減った後の自分の走りを信用をしてるというか交通状況と自分の走力の計算が上手いというか、走力があるのはもとより、走りのマネジメントが上手い。
レースの場合もマネジメントはあるんだろうけど最後は誰よりも早くゴールするのが目的、走力が落ちると目的が得られないけどブルベの場合は「こんなコースで俺の走力はこんなもんだしこれぐらいの感じでこんだけ休んでこれぐらいでゴールだなー」という与えられた条件の旅を自分なりにプロデュースしていくという楽しみがある、そしてそれに近い走りが出来たら自分を信用できるし(たとえ遅くても遅いなりに読み通りならいい)、出来なかったら次の糧にもなる、また外的要因などで困難な局面に出会うとそれを乗り越える知恵を出すのも面白い。
ブルベってとんでもない距離をただ走って完走して『やったー』と思われがちやけど実は『自分を知って、自分を信じて、自転車の旅をする』って事かなとブルベはまだまだ数本しか走っていませんが今までやってきたロングライドの経験から自分はそう感じています。
ただブルベというのはこれが正解というのはないので(コレまさに自転車趣味そのものやね)アタマ真白で300㎞走ってイチバンでゴールに入るのが俺のブルベって言われたらそれも正解やし、未知の距離に挑戦したいっていうのも正解やし、正解は人それぞれやと思います。



佐多岬を経て八幡浜からは松山を過ぎてしまなみ海道の取っ掛かり今治へ、もちろんナイトラン。
海岸線を走る距離も長かったので昼間なら景色いいんだろうなぁと思いながらひたすら進む、無理せず進む、幸い追い風。
通過Cの今治のコンビニはイートインは閉まってて弁当もほぼ欠品状態、レッドブル1本だけ買ってしまなみに入る最後のファミマでゆっくり休憩、まだ眠くないので仮眠はせず出発、しまなみ海道区間も夜間のしまなみは珍しいので要所要所で写真を撮るくらいで特に休まず向島から渡船に乗り尾道へ、AM6:00もうすぐ夜明け。


(夜のしまなみなんてブルベ以外で考えられない)

(渡船の一番船で本州へ)

だいたい起きて24時間を過ぎると睡魔との戦いになるだろうという予想していたけど問題なく走れている、おそらく福山・倉敷・岡山なんて土地勘が全くないから緊張していて眠気が起きないのかもしれない、そういえば自転車にしろ車にしろ睡魔に襲われるのは決まって知ってる道だなぁ。
お尻の痛みも足の裏の痛みも全く問題ない、平地追い風基調とは言えこれだけ快適に過ごせるのはカラミータのフレーム特性、タイヤホイールの特性、サドルの相性、インソールの相性がうまいチョイスだったんだと思う。



岡山県の吉井川左岸を遡上しだすと進行方位が北東にときに北を指す、夜間は東でも北東でも追い風を感じたが陽が出てからは北東は横風に感じる、
ちなみに今回サイクルコンピューターEDGE500に表示している項目は8項目
積算距離 区間距離 速度 平均速度 時刻 タイム 気温 進行方位
意外とケイデンスとか心拍などサイコン定番の項目は表示させていません、そんなもん本番で意味持たないので、でも山岳比率がたかったりナイトランに慣れてきたら心拍と気温を置き換えるかな。
吉井川を離れると今度はひどく細い峠道に差し掛かります

なんでこんな道がルートになってるんだろ?コース設定者の粋な計らいで頂上は展望が開けて瀬戸内海を一望!とかそんな景色見せるためなのかなーと時々荷物と斜度に耐えきてなくなって10歩ほど押しまた乗車しを3〜4回繰り返して登り切った景色がこれ!

ええ、ただの通過点ですハイ(笑)




下ったところにPC3、眠さもないのでここはすぐに出発、そこから1㎞走ったら見たことのあるモニュメント、SLの車輪を見て「ここ片上か!」なんか自分の中で「こうつながるのか!」という感じ

(片上鉄道起点のモニュメント、片鉄ロマン街道はこちらから)
そこから先、たつの(竜野)までは自転車で走ってるから少し土地勘あるし、姫路から先は土地勘はいまいちだけど何となく距離感はわかる、少しほっとした、ゴールまであと130㎞ぐらいというのも完走を実感できる距離まで来ている。



しかし、日生を過ぎてから体調が急変、「猛烈に眠い」はい来ました!『安心したとたんに眠くなる病』眠気レベルは4〜5(MAX5)、運転時に起こったら命に関わる眠さ!
こうなったら寝落ちする前に寝なければ危険です、次のイートインのあるコンビニに入って10分仮眠、スッキリして次の通過Cの伊和都比売神

ここは去年の春に来たから迷わない、しばらく走って相生でまた眠気レベル4〜5の危険な状態、道端に寝転んでも寝れる自信あり、だけどそれは通報案件になりかねないので「それとなく寝れる」場所を探す、そうだ、防潮堤で海を見てる人のフリをしよう!10分仮眠。
眠気レベルが上がった状態と仮眠ストップで片上でゴールが見えだしてから意外と時間がかかってきています、明るいうちに通過する予定だった通過Cの『道の駅みつ』についたころには日は沈んで黄昏時、もうすぐ今回2回目のナイトランです、VOLT800のバッテリーは昼間の移動中にクレードルを使って3個充電完了してるので安心して夜を迎えられる。



あたりが暗くなると眠気は全く感じなくなっていました、おそらく緊張感に包まれていたんでしょう睡魔の代わりにやってきたのは信号地獄、海岸線を離れ姫路に入ってからはR250を軸にその周辺道路を通り三宮のポートタワーを目指すのですが、視界に信号が無い区間がほとんどない、「(信号)何個先まで進めるやろ?」と思いながら駒を進めるもPC4の高砂のコンビニについたとき掛かっている時間に愕然とする、『1時間近く遅れている。。』
ゴールした後、京都に帰る方法として終電に間に合わなかったらピックアップしてやると言ってくれてた仲間がいたのですが、ゴール見えた時点で「電車間に合うわー」と連絡していたので何とかしなきゃなりません、いまさら神戸に来てくれとは言えません。



残り45㎞信号地獄を考えたら2時間45分、頑張って2時間15分設定のAve20を目標に走る、このコースでこのペース、そして2時間以上という時間、自分的には結構ギリギリの運動量、でもまぁ、あと45㎞(だけ)持てばいいんだし、やらなきゃ三宮で野宿だし(笑)
周囲の車の流れと同調しながら交差する信号のタイミングを見計らい極力ロスを減らしストップアンドゴーのファストラン、今回心拍計はつけてなかったけど最大心拍はたぶんこの区間だと思う。しんどい区間ではあったが幸いなことに姫路から感じていたけど、車道の端で車と同調が取りやすいね、このあたり。



明石を過ぎて舞子、なんだここ?全然知らない街になってる、昔よくこの辺り来てたけど昔って25〜28年前やったんやな、そらオッサンになるはずやわなんてことを思いながら垂水・須磨・長田とR2で進んでいく、目標のAve20には届いてない様子。

(舞子の明石海峡大橋
PC4で 18:31だったので目標ゴール予定時間は20:46(これは高望み目標タイム)、最後の信号に差し掛かったのが20:58分だったのでもう一つ信号パス出来てたら21:00に間に合ったかもしれないけど結局21:04にゴール。

(ゴール証明に使った写真、ポートタワーとカラミータ)



ゴールの写真を撮った後はブルベカードを提出しにスタッフが待機している近くのマクドナルドへ、そこでPC指定のコンビニのレシート、通過CHECKのレシートとフォトコントロールの写真を提示してカード受理完了、このあとブルベカードはフランスのAUDAXに認定してもらうためフランスへ送られます。
もちろん記念にメダルを購入させてもらいました。



帰りの輪行は寝落ちしそうになりながら三ノ宮―京都―三山木とずっと立ちっぱなしでした(笑)

今年のブルベ2本目は600km 機材編

BRM104国東600㎞ 遥かなる瀬戸内海 西から東へ〜機材編〜


〜おことわり〜
今回の記事はブルベ600㎞に関して書いていますが、当店の主だった顧客層はエントリーユーザーが多く、決してロングライドジャンキーが集うガチなショップではありません。
最初はだれも初心者ですが自転車趣味の世界に入ってロングライドの楽しみを感じ、ステップアップしていった先にこんな世界があるんだなぐらいに見ていただけると幸いです。
ブルベを走りたい人には入りやすいよう一緒に入り口には立ちますが無理に勧めは致しません、これはあくまでグラベルツーリングや温泉ロングライドなどとならんで店主の趣味であります。
(ひそかに今年はグルメライドを頑張りたいと思ってる店主です)



元旦の大阪200㎞の次はオダックス近畿神戸班の大分国東発―神戸ポートタワー着の600㎞ブルベに参加してきました。
流石に600㎞となるといろんな出来事がありましたので機材編・ライド編・反省編の3っつに分けて書いていきたいと思います。

初回は機材編から


〜車体及び全体について〜
今回の旅で選んだバイクはCASATIやTommasiniを輸入しているアクションスポーツさんが手ごろな価格でスティールフレームの良さを知ってもらおうと企画製造してるCalamitaというブランドのDue+(デュープラス)というモデルです。
カラミータ・メーカーウェブサイト
(期間限定でウチのカラミータがトップページ写真になってますね、場所は万灯呂山展望台)

(スタート地点・大分県国東市竹田津港)



今回カラミータを選んだ理由は
1)乗り心地がソフトで長時間走行でも体へのダメージが少ない
  (自分のスタイルでは、これ最重要)
2)スタート地点まで新幹線&フェリー輪行で行動する、またコース途中の
  フェリー移動も輪行が推奨されているので輪行時キズがついても平気で
  いられる自転車(高価でないもの)がいい
3)当店の試乗車なので用意するのにコスト掛からない(笑)

つまり、安くて乗り心地良くてロングライド向きってことです!

シマノSORAで構成された完成車ですが、コンポーネントは手持ちの5800系105に換装し、これまた手持ちのDT SWISSのRR440&SAPIM CX-RAYの手組ホイール、タイヤはコンチネンタルGP4000s 25c ハンドルはDEDA ZERO100アルミハンドル、サドルはリッチーClassic Saddle、などに変更、元来快適な乗り心地のバイクをさらに快適に走れるようにな構成に変更、それにブルベらしい装備としてはキューシート台、明るいライト(CATEYE VOLT800 2灯)ランタイムの長い乾電池式のテールライト、ベル・ホーンを装備しました。


〜ハンドル回り〜
まずハンドル回りには自作可倒式キューシート台と夜間キューシートを確認するための照明、電子ホーン・ヘッドライトなどを用意しましたが、GPSマップで事足りる現在、補助的なキューシートのために大袈裟な装備は必要ないなというのが実感でした(去年の200㎞全般雨の中でGPS故障という経験からキューシート重視でしたが、もっと補助的に使っていいなというのが今回の反省点)もっと短いディスタンスでキューシート主体でオリエンテーリングを楽しむ感覚ならばっちりだったけど、今回の距離だとハンドルまわりはもっとシンプルに軽く構成したほうが良かったな。

防寒にはBARMITTSのハンドルカバーを使用しています、真冬の夜でも薄手グローブでいられる強力アイテム、これは旧モデルですが新型は下ハンも持てるようになっています。
また、STIレバーはハンドルカバーに隠れて見えませんが、安楽ポジションとなっています。





〜ホイール・タイヤ〜
ホイールはDT SWISS RR440の32Hをタンジェントで組んだオーソドックスなもの、カラミータ純正も同じく32hタンジェントの手組ホイールなのですが、ウェルドジョイントのリムやエアロとバテッドを組み合わせたスポーク、カンパのハブなど車輪を構成するハブ・スポーク・リムのグレードアップとトラブルに強い小細工を施した組み立ては抜かりなくやっています。
あわせるタイヤはコンチネンタルのグランプリ4000SⅡ 25c、このタイヤ、レース用タイヤに属すると思うのですが25cの表記で実際は28㎜近い幅がありパンクもしにくい、エアボリュームを利してやや低圧で運用すると乗り心地もよくなるのでクリンチャータイヤでは一押しです。
レースで使いたいという方にはやはり完組がお勧めですが、ブルべ用やロングライド用途においては手組という選択肢も積極的に考えていいと思います、手組に興味がおありの方はぜひご相談ください。






〜パッキング〜
カラミータで超ロングライドをするうえで一番の重要になる部分は荷物の積載方法になってくると思います。
通常ランドナーなど荷物を積む設計の自転車というのは頑丈で重いフレームで作られますがロードバイクはそういう設計ではありません、まして『クロモリらしいしなやかさ』を前面に押し出した設計のカラミータはあえて剛性を低く調整している部分があります、そういうバイクで前後のバッグに過剰に積載するとどうしても横剛性不足で特に上り坂でしんどい思いをすることになります。
そこで補修工具など最も重いものはダウンチューブ下にバンド取り付けのボトルケージ台座を取り付けツール缶で携行、通常位置のボトル取り付けは諦めて前三角内全体を利用するフレームバッグに主だった重量物を積載、サドル後部のシートパックドライバッグには衣類など軽量なものを収納してマスの集中化に配慮、装備状態の重量の割に取り回しやすく仕上げています。
使用バッグ)
フロント:トピーク コンパクトハンドルバーバッグ
ステム:ブラックバーン アウトポストキャリーオール
トップチューブ:リストラップ トップチューブバッグ
フレームバッグ:ブラックバーンアウトポストフレームバッグM
サドルバッグ:ブラックバーン アウトポストエリート ユニバーサルシートパック&ドライバッグ

一番ベストなのは状況をしっかり予測して最も無駄のない最小限の装備で走ることですが、どうしても荷物が増える場合はマスの集中化を考えるといいでしょう、特にカラミータのようなバイクに荷物を積載するときは『バランス的に無理をさせない』配慮が必要になってきます。






〜灯火類〜
今回のコースの特性として、『オーバーナイトで走り切る』という選択肢が現実的と思われるコース設定だったのでそれを想定してVOLT800 2灯x予備バッテリー2個を用意しました。初日のナイトランで13時間、2回目の夜で6時間、合計19時間、予備バッテリに切り替えたら使ったバッテリーはモバイルバッテリーで充電する作戦です。

尾灯用には乾電池式のランタイムの長いもの車体に2灯、ヘルメットに1灯で合計3灯。







サイクルコンピューターGPSマップ〜
積算距離を読みキューシートと照らし合わせる、現在の走行状態と平均速度を表示するのはGARMIN EDGE500、GPSマップに進路を表示させるのはGARMIN EDGE520と2つのサイコンを使用しています、600㎞の長丁場(今回約34時間)になると内蔵バッテリーでは底をつくので2つともモバイルバッテリーで常時給電してバックライトも常時点灯させて使いました。
また、2台持つことでログ取得も2台で取れるのでトラブル時の保険になります。






〜サドル・ペダル〜
ロングライドで注目されるパーツといえばサドル、当店もSELLE ANATOMICAなどブルベの定番サドルを扱っていますしそれにしようかと思いましたが、今回のバイクを組むにあたって最近お尻の相性がいいと感じているRitchey Classic Saddleを無難にチョイスしました。

サドルおなじく自転車と体が接する部分のペダルにはシマノのPD-T420(クリッカー)を改造して使用、初心者向きで弱めに設定されたリターンスプリングをPD-M520のものに交換してしっかりキャッチできるように、そしてフラット面にはスパイクピンを打ち込んであります。またPD-T420はしっかりしたペダルリフレクターが装備されているのも今回選んだ理由の一つ、ナイトランでも自転車がそこにいることをアピールしやすいと思います。






〜修理道具・資材〜
これといって特別なものはあまりなく、チューブ1本、パッチ数枚、タイヤブート、チェーン交換の時に余った数コマを取っておいて持参、アンプルピン2本、ミッシングリンク1個、ケブラー製の非常用スポーク、あっ今回特別に持参したのはクリート固定用の予備ボルト、これはスタートまでの輪行時にクリートを外して移動したから万一無くした時のために予備で持参しました。


機材編はこんなところかな、次回はライド編です。

走り初めブルベ

BRM101大阪200㎞ 琵琶湖の初日の出に参加してきました。

今年は異常な暖冬でしたがクリスマス以降の寒波到来で折り返し地点の近江高島付近はそこそこの積雪、どうなるのかなぁと思いながらWEBの募集要項の変更をチェックしていましたが主催のオダックス近畿からは中止のメッセージは無く『こりゃロードでは難儀かもしれん』という判断でグラベルロードで挑戦としました。
ちなみにメンバー4人中僕ともう一人がグラベル、残りはロードでの参加でした。
12月31日の深夜、嵐山からと宇治からくるメンバーと合流し八幡のさくらであい館に集合し4名で淀川CR経由で大阪市内、都島へ午前1時スタートの我々の組は12時30分からブリーフィング(説明会)です。
雪道で路肩が狭まって危険かもしれないなぁと思っていたら主催者も現場を確認したうえでやはり危険だったという判断で湖西を北上するルートから琵琶湖大橋を渡って湖東を北上するルートに変更、これで雪の心配はなくなりました、がグラベル組、あえて重い自転車で来た意味も無くなってしまいました(笑)


車検を受けて要所々々にカイロを張り付けていよいよ出発、1:10分。
元旦深夜、道路事情はさっぱり見当つかなかったのですが意外と交通量は少なく道路は走りやすい、ただ気温は氷点下のちょっと手前1度ぐらいをGARMINは表示しています。
大阪を出て旧1号から向島そして外環桃山でPC1(Point de Controle コントロール・ポイント、通過時間のチェックをする地点)に到着、軽い補給を済ませてすぐ出発、外環を避けるように旧道をつなぎながらR1逢坂山をへて浜大津へそこからは旧161号を北上、次のPC2は彦根に入ってすぐ愛知川を渡ったセブンイレブン、距離にして57㎞ほど、休憩の必要はない距離なのですがとにかく冷える、トイレに行きたい、でもPCに指定されているコンビニのトイレは深夜でも混む可能性がある、特に200㎞のブルベでは人が集中しやすいかもという読みでPC2の手前の大中のファミリーマートに入ってトイレとカイロの入れ替えなど身支度をここで済ませてPC2のセブンへ、ここでは補給食だけ買ってすぐに折り返し出発、わずかながら向かい風が寒さを強く感じさせます。

湖岸道路を南下していると東の空が少し明るくなってきていよいよ初日の出

湖東側を走っていたおかげで朝日を受け赤く染まる比良山系のすばらしい存在感のある景色を見ることが出来ました。

実際日の出を迎えたのは大橋を過ぎて浜海道に入ってからだったのでコース変更のあるなしにかかわらず琵琶湖に映る初日の出が見られるのは2時出発でゆっくりしたペースの場合って感じでした。

PC3もすぐに出発し次は通過C(通過チェック・PCと違って時間制限はなくホントに通過したかどうかをチェックする地点)になっている三山木ファミリーマート、うちからすぐの所です、この時点で同行メンバーのうちで一番前を走っていたので皆が来るまでイートインで暖かい弁当で休憩。


暖を取っていると次々メンバー到着でPC3は一緒に出発、清滝峠でついた少しの差を四條畷からの信号地獄がグループをコマ切れにし結局4人バラバラでゴール、ブルベカード提出したあとは温かいお餅をいただき、4人そろって自走で京田辺まで帰ってきました。

次回のブルベは2日空けて4日からの国東600㎞の参加です。


今回の機材
FUJI JARI1.5 Di2仕様
ホイールDT SWISS XR331手組ホイール 
タイヤ MAXXIS ランブラー700x40c チューブレスレディ
ライト CAT EYE VOLT800
メーター GPS GARMIN EDGE520&500

自転車道で気付いたこと(みなさんご安全に)

ここ10年程の自転車ブームで自転車道の交通量は激増しました、自転車屋の自分が言っちゃいけないのかもしれませんが『土日の自転車道は無法地帯で怖すぎる』そんな思いを持っていた時期もありましたが、近年は左側通行も徹底してきて2列走行もあまり見かけず怖い思いをすることも少なくなってきたと感じています。

しかしいまだにそこを通るたびに「リスクだなぁ」と感じつつ、帰宅すると忘れているそんな場所があります、今回はその場所と原因、そして対策を紹介します、長文ですがお付き合いください。


京都八幡木津自転車道線にその場所はあります。
北向き八幡方向へ、精華町内開橋をこえて煤谷川までの区間、この区間が河川管理用道路と自転車道が分かれて2ルートを走れてしまいます。
悪いことに八幡向きに走っていると自転車道のほうが目立たず河川管理用道路のほうに入ってしまうこと、また、自転車道のほうは溝が横切っておりそこがギャップポイントになっていて回避したがるサイクリストが多い等の理由で自転車道側ではなく管理道路側を通行する人が多い。
そして僕がリスクとして感じていることは煤谷川に架かる橋の手前で2ルートが1つになる部分、ここがブラインドコーナーで且つ管理用道路を走ってきた北向きと自転車道を通行している南向きの自転車がクロスするラインになっているということです。


わかりやすいように写真を交えて説明していきます。


北向き八幡方面へ向かう、向かって左が自転車道、直進が河川管理用道路

近くに行かないと自転車道が見えません


自転車道のギャップ部分

以前は結構なギャップとグレーチングの蓋が浮いていたこともあり、ここを敬遠する人も多いのですが、近年の改修で通過する度にグレーチングが『ガシャーン』と鳴り響くことも無くなり、グレーチング幅もかなり狭くなり、昔と比べればかなり通過しやすくなっています。


管理用道路の車止め

自転車は左側を通れるので問題なく通過できてしまいそのことが管理用道路を進むサイクリストに何の問題も感じさせない原因の一つになっていると思います。


そしてここが危険ポイント、煤谷川右岸、お墓の橋の南詰め

管理用道路から出てきた北進する自転車と自転車道を南進する自転車のラインがクロスすることがわかるでしょうか、さらにクロスポイントの右側は竹が茂って見通しが悪く、タイミングが合えば出合い頭の衝突は必至の場所となっています。


煤谷川に架かる橋からの眺め

左からくる対向車はやはり見えません。


自転車道への進入路が脇道っぽい事はビジターなサイクリストには間違いやすいポイントです、また、道を知っているローカルなサイクリストにとっては自転車道のギャップを避けたくなる。しかしその結果
『普段はどうってことないけど、ひとたびタイミング合えば大きな事故が起こる危険ポイント』を
『サイクリスト自身が作り出してしまっている』
ということを認識していただいて事故を未然に防いでいきたいですね。
ローカルなサイクリストが自転車道を進むことは、どちらを走ればいいかわからないビジターにとって道標にもなると思います。


北進する自転車の管理用道路への侵入はゲート設置が有効と思いますが、行政が動くのを待つのではなく、この危険に気づいたサイクリストが自転車道を通るようにすることが現状では一番の安全確保の方法だと思います。

流行ってる?流行らせようとしてる?オフロード系ロード

なんか最近、グラベルロードとか各社力を入れてきて
シクロクロス(これは前からあるけど) グラベルロード 
ディスクブレーキロードバイク まーいろいろ多彩ですね。



どこに垣根があるねんってところですが、簡単にカテゴライズすると
ディスクブレーキロ―ド=タイヤ細いディスクブレーキ
シクロクロス=タイヤ太いのOK、競技向きBBハイト高め
グラベルロード=タイヤ太いのOK、安定志向BBハイトはロード並み
ざっくりま―こんな感じかと


このテの自転車でワリと気に入って前から乗ってるのがARAYAのCX
元はフラットバーのモデルですがジオメトリ見てみるとドロップ仕様が本来でしょ
価格とターゲットとしてるユーザー層の使い方の都合で
とりあえずフラットバーでだしてみたってところじゃないの?っていう感じを受けます
つまり、ドロップ化して本来の仕様になるという変わった自転車です
僕が買ったときはコレしかなかったんだけど今はCXGっていう
BBハイト下げてドロップハンドル仕様で売ってる完成車があるので
安くグラベルをっていう向きにはこっちががおすすめ。
ARAYA CX 2017



自分で乗ってる自転車は当然ある程度手を入れて仕上げています
一番おすすめな改造ポイントはホイール回り
ホイール シマノWH-RS61 
タイヤ マキシス ランブラー 700x40c チューブレスレディ
40cでチューブレス化しちゃう
タイヤ幅のためシクロクロスのレギュレーションには沿えないけど
どこでも行っちゃうドコデモ自転車としては最高の走破性と耐パンク性
自転車道を30㎞/hで巡行できる走行性能を両立できます。



で、このテの【ドコデモ自転車】を楽しむのにいいルートないかなーと考えたのがこちら
三山木ー石山ー醍醐ー向島ー木津川自転車道

石山から醍醐に抜けるって、オラなんだかワクワクしてきたぞ(笑)
もちろん、普通のロードバイクでは走行不可能です
ダート区間を安心できるのはMTB、全区間トータルで考えるとグラベルロードとか
シクロクロスが面白いというルート設定であります。



自転車道から国道307号で宇治田原へ
宇治田原までの区間グラベルなルートはあるのですが
今回は時間の都合でパスして307号です。
宇治田原町内では第二名神の工事が進んでいます
この前見た北陸新幹線の工事もそうだけど山の中の工事って
何を基準にどうやって位置決めしてるんだろうって思いますね。
凄い精度の測量してるんだろうな。



石山まで走って自転車乗りの間では有名な藤村でかき氷チャージ
コイツがこの先しばらく続く登坂のエナジーになるのであります

藤村を出るとすぐに登坂開始、ヒグラシの声とカナブンの匂いが夏を感じさせます。

飽きるぐらいつづら折れをこなして笠取を越え府道782の横峰峠へ
この場所に立つのは実に20数年ぶりであります。

ここからの下りが今日のメインイベント、醍醐三宝院までダートの下りが続きます

相変わらずガレガレの下り(笑)
ここに来るまでの看板に【自動車・オートバイの通行はできません】って
ありましたが、自転車でもホネの折れる道であります。

20数年ぶりでしたので挨拶代わりに一発コケて吹っ飛んでまいりました(笑)


コケはしたけど無事、醍醐の街に到着、さっきまで滋賀石山にいたとは思えない
このトリップ感、ダートグラベル何でも来いのドコデモ自転車ならでは

醍醐から先は山科川沿いや向島の田んぼ道を通り久御山から自転車道で帰宅
一番快適に楽しめたのは田んぼ道や小川沿いのフラットダートでした。



僕の場合このドコデモ自転車、登りの多いMTBのルート探索機として
使用するぐらいなので、MTBほどダートやトレイルは攻めれないけど
MTB並みに山の懐に入れる機体として使用していますが
この手の自転車の正しい楽しみ方としては
〇のんびり周りの景色を楽しみながらライドがしたい
〇ライド中に興味を引くものがあったら寄り道したい
〇脇道にそれたり、少し冒険してみたい
こんな感じの『ちょっとユルめ、ちょっと冒険』がぴったり
一生懸命やけどどこかしらユルイ、そんな感じ。
ウェアもぴっちりタイトなジャージより
MTBジャージに短パンやけどヘルメット・グローブはちゃんと装備してる
そんなユルさとリスクマネジメントが両立した服装が似合う気がします。