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サイクルショップ Bicycle Ragazzi のブログ

BRM810松阪300㎞熊野 参加してきました    その1

 8月10日オダックス近畿主催のブルベ BRM810 松阪300㎞ 熊野に参加してきました。
概要はこちら

audax-kinki.com

僕は水曜日がお休みなのでなかなか土日開催のブルベに出られません、正月・GW・お盆はそれぞれ1本は走っておきたい。
それともう一つ、このブルベを選んだ理由は正月のBRM104国東600㎞(大分ー三宮600㎞)とBRM503京都1000㎞(京都―花巻1000㎞)を完走して、次はDNFもありうるチョットきつめのブルベに挑戦してみたいというのも動機の一つでした。

 

600も1000も走ってたら300は楽勝かと思われるかもしれませんが、松阪300㎞に関してはDNFもありうると感じた、難易度を上げていると思ったのは以下のポイント

ポイント1
20:00スタートのオールナイトラン、規定時間は20時間なので自分の脚ではあまりゆっくり休めない(つまり300㎞なのに眠気のコントロールが必要)

ポイント2
300㎞で約4000mの獲得標高になるので荷物は出来るだけ減らしたいが、気温が最も下がる明け方早朝はコース最高地点の行者環トンネルで迎え、気温が上がってくる時間帯は伊勢本街道のアップダウンを迎える、この気温差をウィンドブレーカー1枚で凌ぐか着替え荷物を増やすかを迫られる。(実際当日の気温差は最低と最高で20度ありました)

ポイント3
コンビニ補給の不自由さ、尾鷲を過ぎると吉野まで120㎞コンビニ無しの区間(しかも夜間)吉野を過ぎると道の駅はあるけど松阪飯南まで70㎞コンビニ無し区間、自販機は点在するので脱水はどうにかなるけど補給を失敗すると危険を伴う可能性があります。

 

この難コースに加えて、ここしばらく古傷に起因する手首に痛みを抱えていて、ブルベ前に試走した六丁峠ー日吉ー美山ー佐々里峠ー花脊峠百井峠途中越えー琵琶湖大橋ー湖東ー大石ー宇治田原の200㎞コースでは痛みと握力低下で花脊の下りでブレーキも握れない状態に。
この時乗っていたのは硬めのクロモリロード、何とか痛みに対応する手段としてタイヤのエアー圧を落として突き上げを軽減して途中から流して帰ってきたけど、手がダメになると上半身の固定も出来なくなり、まったく走れないボロボロの状態でした。

 

このことから今回のバイクはグラベルロードのFUJI JARIをターマックにフォーカスして改造したものを使用、振動吸収の良いTNIカーボンハンドルに手組のDBホイール、タイヤは内圧3.0Bar~で使えるPIRELLI Cinturato Velo 32cチューブレスレディをF3.2Bar R3.5Barで運用、徹底的な振動対策を施すことでアベレージや登坂は遅くともゴールまで体を守り完走を目指す仕様で挑みましました。
いろんなメーカーが素材や新技術やで振動吸収を謳ってますが、『速さ』を少し諦めればタイヤの空気圧を落とすのが一番の乗り心地改善策なんです、ここまで圧を落とせたらフレーム素材の違いによる乗り心地の違いなど誤差の範囲になってきます、DB対応の骨太なアルミフレームでも快適なロングライドが可能なるわけですね。

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2019JARI Brevet仕様

荷物は極力抑えても補修工具・部品、ファーストエイドキット、予備電池、最小限の防寒などは外せないのでそれなりの重量になります。
それらを収めるバッグ類、最近はキャリアに依存しないバイクパックが主流になりつつあり、以前より大容量で軽量なものが出ていて自分もフレームバッグやシートポストバッグを使っていますが今回の距離は300㎞、着替えなどが増える600㎞以上の距離を走るのに比べ荷物を減らせるので大型バッグは避け、フレームバッグはPremierの小型のものの中に予備電池、サドルバッグはトピークSサイズ中身はウィンドブレーカー、ダウンチューブ下に工具など重量物を置き、フォーク左側に取り付けたボトルケージにファーストエイドキットや身の回り品を置き、バイク全体で見てマスの集中化や低重心な配置で実際の重量のわりに扱いやすく感じるように積載しています。

余談ですが荷物の選定をしていた時にケミカルメーカーのワコーズの中村君が教えてくれた日焼け止めこれが軽量化に貢献

aggressive-design.jp

62g 3500円 26g 2300円 取り寄せ可

アグレッシブデザインというのはワコーズの派生ブランドです
自宅出発前に塗って19時間走ってもぜんぜん落ちなかった。
追い塗りが不要だから日焼け止め持たなくていいし、日焼け対策のアームカバーレッグカバー類も荷物から外した、これらの物が減ることでバッグをさらに小型にでき、この高機能な日焼け止めひとつで300g以上の軽量化が出来た。
持続時間を考えたら追い塗りが必要な一般製品とのコスト差も小さくなるし何より軽量化に貢献できるとなればロングライド派のサイクリストにとってはコスパ以上のメリットが出てくる。


またフロントフォーク右側には空のボトルケージを装備し、昼間の無補給区間、場合によってはペットボトルの水を積んで3ボトルも可能なようにしました。(実際は2ボトルで乗り切れましたがボトルケージ1個70gの増加で得られる安心感は大きかったです)

灯火類はブルベの定番VOLT800を2灯、300㎞なのでレギュレーション上不要ですが実質400㎞ブルベ並みのナイトランになるのでヘルメットライトも装備し、リアはCATEYEのOMNI3AUTOとOMNI5の2灯にしています。
灯火ではありませんがリフレクティブテープもシートステーに赤い色の物、ホーク前面とクランクには黒色で反射時は白く光るものを張り付け夜間及びトンネルでの被視認性を高めています。

www.trisports.jp

 こうしてハードめのコースと体のハンデに対応できるバイクを整えていざ出発!その2に続きます。