Ragazzi blog

サイクルショップ Bicycle Ragazzi のブログ

自転車の値段 Vol,1

車輪が2個でペダルを漕いで前に進む。
乗り手が同じなら積んでるエンジンは安物から高級車まで同じなのが自転車。
それゆえ良いモノの存在価値が興味のない人にはわかりづらい。



ちょっと面白がって自転車の顔といわれるクランクで、こんな表を作って遊んでみた。



完成車価格についてはホムセンの激安シティーサイクルを基準にクランク価格の倍率をかけた
かなり乱暴な表なので目安程度ですが、この価格差おもしろいでしょ。



最安のホムセンの激安シティーサイクルからカンパスーレコまで
実に132倍の価格差!ロードバイクとして(一般的に)いっちょまえと見られる105ですら約17倍
そりゃもう実用品の価格じゃないですよ。いうなればゼイタク品。
感性や所有欲を満たすためにあるもの、男なら一つは持っていいコダワリの道具です。
興味のない人から見れば「高そうですね」としか感想が出てこないけどね。
(僕も興味のないもの、例えばロレックスの時計とか見ても「高そうですね」という感想しか抱かないもん)




サテ、この商売をしていてイチバン似つかわしくなく、そして多用される言葉がある
「コストパフォーマンス」
レースをしていてコンポ入れ替えよりホイール交換のほうが同等の価格でタイムを縮められるからホイールのほうがコスパがいい。というのならまだわかる。
けどね、なんでもかんでもコスパコスパといって安くていいものをってのはどうかと思うのよ
「コストパフォーマンスのいいロレックス」「コストパフォーマンスのいいブガッティ」ってなんかおかしいでしょ?
逆に「電気代が安くてコストパフォーマンスに優れた冷蔵庫」「コストパフォーマンスのいい充電池」とかはおかしくないよね。
コストパフォーマンスってのはあくまで実用品に使うべき言葉なのです。
(結果を求めるレース機材はぜいたく品ではなく、あくまでタイムを削るための実用品なので機材費にコスパをもとめるのは正しい)




じゃなにか?オマエはみんなにスーパーレコードを付けろってのか?って言われそうだけどそんなつもりはアリマセン。
憧れの自転車があってもどうにもならない予算ってものがあることも解ってる。
僕自身ホントはレコードとか欲しいけど、今、主に使ってる旧型ベローチェで結構幸せに暮らしてるし(笑)
ただ、ぜいたく品を手に入れるからには、自分が惚れられるモノを選びなさいってことなのです。




話がまとまらなくなってきた。無理やりだけどまとめると
実用品のシティサイクルとぜいたく品で男の趣味の道具であるスポーツサイクルは別の乗り物。同列で考えるのはナンセンス。
男の趣味、道楽にコストパフォーマンスを語るのカッコ悪ィ。
手に入れるなら(高いから安いからではなく)自分が惚れられるモノを選べ。



間違っても趣味の道具のつもりで132個も中国製クランクを買わないようにね(笑)