Ragazzi blog

サイクルショップ Bicycle Ragazzi のブログ

2011 ツーリング車

秋の展示会も一段落、各社来年モデルの動向も一通り見て取れました。


来期、最も注目を浴びるのはアンダー20万円を実現したフルカーボンのロードエントリーモデルになると思いますが、今日は地味だけど濃い、そんなモデルに注目してみます。



各社1〜3機種ぐらいはラインナップがあるんですけど、あまり注目されることがない、しかし実用的な部分はしっかり考えられている。そんな隠れた名車があるカテゴリー「ツーリングモデル」です。


店主ムトー的に現代のパーツ構成で考えられる理想のツーリング車というと
○手元シフト
○ワイドなギアレシオ
○ディスクブレーキ
○手組ホイール
あたりの装備が備わった物になります。


手元シフトは重積載状態の登りでシフトダウンするのにハンドルから手を離さないでシフトできるように。
ワイドレシオのギアも重積載を考えると特にロー側にワイドな物が欲しい。
ディスクブレーキは積載時の制動力を考えてという一面もありますが、何より、重積載+長期使用によるスポーク切れのトラブル発生時に補修できる自転車屋まで自走可能というメリットを考えて。(リムブレーキはリムが振れると自走不可の可能性が高い)
手組ホイールは同じ理由でホイールトラブルの発生時の補修性を考えて。


以上の条件で各社展示会を見てきて、コレいいな。と思ったツーリング車


その1  GT PEACE TOUR(ピースツアー)

レイノルズ520クロモリフレーム、手元シフトには9s系STIよりフロントバックの取り付けが容易なバーコンを採用。クランクには30-52のトリプルギアを採用、リアも11-32のワイドなMTB用のスプロケを使用、ブレーキはもちろんディスク(テクトロ製)、実に地味にそして秀逸なのはサドルにリーガルを採用している点。(店主のツーリング車もサドルはリーガルだったりします)
この構成で定価94,290円(税込み)はGT結構がんばっています。




その2 JAMIS AURORA ELITE(オーロラエリート)

コチラはGTよりもさらに地味な印象のBikeですが、パイプにはレイノルズ631を使用したプレミアムなクロモリフレーム。
手元シフトにはSRAM APEXを採用することでハンドルを持ち替えずシフト可能な操作性とフロントバックの装着性を両立

さらにSRAMならではのROAD系ワイドスプロケット(11-32)の採用でフロントは34-50のコンパクトクランクを採用、長時間の乗車を考えるとQファクターの狭いダブルクランクでワイドレシオ実現した構成はツーリング車として理想的。
ブレーキは機械式ディスクブレーキとしては最高峰と評判のAVID製BB-7R(店主のツーリング車もBB-7R、ホントイイですよこれ)
そして、このBikeの地味〜な長所はDT製14番(2.0mmプレーン)という強靱なスポークを採用している点、スポーク切れがメジャーなトラブルのこのカテゴリーでスポークにコストを掛ける造りは「分ってる奴が作ってるな」という気がします。
定価199,000円(税込み)随所にコダワリの造りを見せるこのツアラー、価格に見合う価値は十二分です。



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